予防方法

運動・栄養・社会参加の3つの柱で健康を守りましょう

予防の3つの柱

ロコモ・フレイルの予防には、運動・栄養・社会参加の3つの要素が重要です。これらを組み合わせて継続的に取り組むことで、健康な移動機能と生活機能を長く維持することができます。

1. 運動による予防

運動は、筋力・バランス能力・柔軟性・持久力を維持・向上させるための最も効果的な手段です。特に高齢者には、安全に継続できる運動プログラムが重要です。

ロコトレ(ロコモーショントレーニング)

1

片脚立ち

左右それぞれ1分間×1日3セットを目標に行います。転倒防止のため、必ず安定した台や壁の近くで行いましょう。バランス能力と下肢筋力の向上に効果的です。

2

スクワット

足を肩幅に開き、膝がつま先より前に出ないようにゆっくり腰を落とします。5〜6回×1日3セットを目標に行います。大腿四頭筋・臀筋を中心に鍛えます。

3

ウォーキング

1日30分以上の歩行を週5日以上行うことが推奨されています。歩幅を広めにとり、背筋を伸ばした姿勢で歩くことが大切です。

4

レジスタンス運動(筋力トレーニング)

自重や軽いダンベル・チューブを使った筋力トレーニングを週2〜3回行います。大きな筋肉群(大腿・臀部・体幹)を中心に鍛えることが効果的です。

注意:運動を始める前に、かかりつけ医や理学療法士に相談することをお勧めします。特に心疾患・骨粗鬆症・関節疾患をお持ちの方は、適切な運動強度を確認してください。

2. 栄養による予防

筋肉の維持・増加には、適切な栄養摂取が不可欠です。特にタンパク質・ビタミンD・カルシウムの摂取が重要とされています。

タンパク質

筋肉の材料となるタンパク質は、体重1kgあたり1.0〜1.2g/日の摂取が推奨されています。肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などをバランスよく摂取しましょう。毎食20〜30gのタンパク質を摂ることが理想的です。

ビタミンD

筋肉の機能維持・骨の健康に重要なビタミンDは、日光を浴びることで皮膚で合成されます。魚類(サーモン・サバ・いわし)・きのこ類・卵黄などからも摂取できます。不足している場合はサプリメントの活用も有効です。

カルシウム

骨の健康維持に欠かせないカルシウムは、1日700〜800mgの摂取が推奨されています。牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、小魚、豆腐・納豆などの大豆製品から積極的に摂りましょう。

低栄養に注意:高齢者では食欲低下・咀嚼・嚥下機能の低下により、栄養不足に陥りやすい状態です。体重の変化に注意し、食事量が減っている場合は医療・栄養の専門家に相談しましょう。

3. 社会参加による予防

社会的なつながりと活動への参加は、身体・精神機能の維持に重要な役割を果たします。孤立・閉じこもりはフレイルのリスクを高めることが知られています。

  • 地域の健康教室・体操教室への参加:仲間と一緒に運動することで、継続しやすくなります。
  • 趣味・サークル活動:好きなことを通じた社会参加が精神的健康を支えます。
  • ボランティア活動:地域への貢献が生きがいと自己効力感を高めます。
  • 家族・友人との交流:定期的なコミュニケーションが孤立を防ぎます。
  • 就労・就業継続:働くことが身体活動量・認知機能・社会参加の維持につながります。

日常生活でできること

特別な設備や費用がなくても、日常生活の中でできる予防行動があります。

毎日の習慣

エレベーターより階段を使う・近距離は歩く・テレビを見ながらつま先立ちをするなど、日常の中に運動を取り入れましょう。

定期的な健診

年1回の健康診断・骨密度検査・体組成測定を受け、自分の状態を把握することが早期発見・早期対策につながります。

転倒予防

自宅の段差解消・手すりの設置・滑り止めマットの使用など、転倒しにくい環境を整えることも重要な予防策です。